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>精油の歴史と神話>第21〜25回
第21回 グレープフルーツ
グレープフルーツの原産地はアジアですが、これは地中海地方で装飾用の樹木としてよく栽培されています。
この木はオレンジの雑種の1つから生じたものといわれます。
この果樹は18世紀のいつごろか、西インド諸島で始めて栽培されたという説もあります。
それから、この果実は「シャドックフルーツ」という名で呼ばれるようになりました。これは、イギリスのシャドック船長がこの果実をこの地域に導入してからだということは確かです。
この精油が最初に商業的に生産されたのは1930年ごろのフロリダでした。
以来、アメリカ合衆国がグレープフルーツ油の最大の供給国になっています。この精油は食品、化粧品、香水の成分として広く使用されています。
第22回 クローブ
クローブはギリシャ人、ローマ人、中国人がその医療特性のために珍重したものです。
中国人はクローブをかんで歯痛を和らげ、息を芳しくしていました。
この植物をラテン語でクラウスと呼びますが、これは釘という意味で、その花蕾が釘の形をしていることからきています。
クローブは感染症抑止剤として、ペストのような伝染病の予防に使用されてきた長い歴史があります。このことは、オランダ人がモルッカ諸島のクローブ樹を切り倒してしまったときにはっきりしています。そのあとで、多くの疫病が流行ったのです。
クローブはポルトガル人とフランス人の手でヨーロッパに輸入されて、重要なスパイスになりました。
第23回 コリアンダー
コリアンダーは中東の原産で、古代世界の七不思議の1つであるバビロンの空中庭園(バビロニアのネブカドネザル王がメディアから迎えた妃のために作ったという、空中にかかっているように見えたつり庭)にも生育していたと想像されます。
このハーブは、古代から薬用され、また料理に使用されるとともに、香料にも使われてきました。
エジプト人はこれを幸福をもたらすスパイスと考えていました。たぶんこれが催淫剤とされていたせいでしょう。
ギリシャ人とローマ人はコリアンダーでワインに香りをつけるとともに、このハーブを医薬としても利用しました。
第24回 サイプレス
この木が崇拝されていた島が、この木にちなんでキプロス島と名づけられました。伝説では、アポロンがクパリッソスという名前の若いギリシャ人をサイプレスの木に変えたといいます。
また十字架はこの木で作られたという伝説もあり、そこからこれが死と結びつきがあると一般に信じられています。
ギリシャ人とローマ人はこの木を墓地に植えましたが、冥界の神プルトーンはサイプレス樹がそのかたわらに生えている宮殿に住んでいました。
この木は多くの実用的な用途があり、フェニキア人とクレタ人はこの木材を使用して家を建て、船を建造しました。
エジプト人はこれを使って棺を製造し、またこれを様々な医療上の目的で用いました。
第25回 サンダルウッド
サンダルウッドは古代から人々に人気があり、この木材を積荷として運ぶ隊商の姿は、遠くインドの地からエジプト、ギリシャ、ローマへと続く交易の道のおなじみの光景でした。
インドの多くの古い寺院や家具類は、サンダルウッド材で作られました。これはたぶん、この木材がアリを寄せ付けなかったかただろうと思われます。
サンダルウッドは、薫香として非常な需要がありました。これの鎮静効果は瞑想するときに役立ったのです。
とくにインドと中国での、宗教的儀式でのサンダルウッドの人気は、今日に至るまでほとんど衰えを見せていません。これは葬儀の際にたかれました。これには死者の魂を自由にする力があるという評判がありました。
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