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TOP>精油の歴史と神話>第6〜10回

第6回 イランイラン
イランイランと言うのは「花の中の花」という意味のマレー語の「アランイラン」から由来しています。
これは、木からぶらさがって咲く花々の姿をさしていったものです。
南洋にとどまらず、ヨーロッパでもむかしイランイラン油がマカッサル油という有名な整髪料の成分として使用されました。
そこから、肘掛椅子の背もたれ部分にマカッサル油のしみをつけないようにアンチマカッサー「背おおい」というものが出来たのです。
インドネシアには、新婚カップルが夜を過ごすベッドにイランイランの花びらをまき散らす美しい習慣があります。
これが、そのためにこの香料が名声を駆せているその催淫作用を尊重した習慣であることは疑いのないところです。
しかし、これは高級な香水にひろく使われています。
第7回 エレミ
エレミは15世紀以来ヨーロッパでポピュラーになっており、古いタイプの軟膏類によく使用されます。
これは薫香、石けんの成分として用いますし、これがワニスに粘性を与えることが出来るのも確かです。
マニラから輸出される原料のガムには2つの品質クラスがあり、「プリメーラ」には精製ガム、「セクンダ」は未精製ガムです。
エレミ油の科学的な分析試験は前世紀末に始まりました。
第8回 オリガナム(オレガノ)
オリガナムはエジプト人がバスオイルにして使用するのを好んだハーブですが、ギリシャ人はこの植物をもっと儀式的な用途に使いました。
ギリシャではこれを墓地に植えて、他界した人びとの魂が平安をえられるようにしました。
ペルシャでは、占星術師たちは悪星から身を守るためにオリガナムで軟膏を作っていました。
愛の薬には大多数のハーブが使用されましたが、オリガナムもその例にもれません。
この植物は13世紀ごろ修道院で栽培されました。
僧侶たちは情熱をかきたてるものとしてよりも、胸部の病気に対するその効能のためにオリガナムを尊重したのです。
第9回 オレンジ
オレンジは長いこと、無垢と多産とを象徴するものとされてきました。
しかし、この2つは相対する性質のように思えます。
でも、あのトロイア戦争はまるで無垢というか、無邪気なことが原因でおこったのです。
ことのおこりは、女神たちの美しさに比べでパリスがアプロディーテーに「黄金のりんご」(今ではこれがオレンジだったと言われています。)を授与したことでした。
アプロディーテーはその返礼にパリスに美女ヘレネーを与えました。
しかし、アプロディーテーはヘレネーが人妻だという事実を忘れていました。
あとは、みなさまがご存知の通りです。 これをさすアラブ語の「ナランジ」という言葉が「オレンジ」の語源です。
第10回 カモミール(カミツレ・カミルレ)
薬草療法家カルペッパーによれば、エジプト人はこのハーブを太陽に掲げていました。 これが熱病を治したからです。
他の資料ではこれが月のハーブということになっています。
それはこれに冷却する効果があるせいです。
古代エジプトの僧侶たちが神経に関連した病気に対してこのカモミールが緩和特性を発揮することを認めていたのは確かです。
またこの植物の近くに植えてある低木類の病気をこれが治すことから、長いこと「植物のお医者さん」とされてきました。
カモミールという名前は「地面のりんご」という意味のギリシャ語から由来しており、また学名の中のnobilisは高貴な花ということです。